-心的プロセスは一般的に知覚末端から運動末端へと伝達、通過するもの。その間記憶組織による記憶の保存、無意識と前意識の間に立つ検問の通過など複雑な経路を辿ることになる。意識の位置についてだが、フロイトはこの機構をメビウスの輪のように考えているので、最初と最後は結びついており、かつ知覚末端=意識である、と左端にも右端にも意識がある...と仮定した。睡眠状態になると知覚末端(意識)は機能しなくなるので、無意識的な記憶が知覚末端(意識)へ退行する、これが夢のプロセスらしい。 解釈が間違っていなければメビウスの輪であることで意識が働かずとも無意識の記憶が前意識を通り知覚末端へと辿り着ける。無意識の興奮を発散させられるし、前意識は少ない負担で済む。夢のなかで行われる退行は心理学的に非常に重要かつ不可欠な機能ということになる。後に退行は神経症における幼児期へ戻ってしまう防衛機制(発達段階のいずれかの記憶が退行して神経症に繋がる)として作り直されるが、無意識のうちにあった記憶を知覚末端(意識)に送るという意味では同じ。 -- 想定 2024-03-01 (金) 00:15:50